子供の思い
みかんが保育園年長になった。
みかんが、鼓笛隊の指揮者になりたいと、、、
「う、うん、でもさ、なれないこともあるんだよ。」
「わかってる、でもなりたい。」
「でもさ、なれなかった時に何になるかを考えておいた方がいいんじゃない?」
私には小さい頃、足も遅い、要領も悪い、気も弱い、おとなしい、絵に描いたような
日陰にいる女の子だった。
だから、私も指揮に憧れてたけど、幼心に私が立候補するものではないな、と、
諦めていた。
そうすることが全てうまくいく方法だと、本能的に思っていた。
みかん、がんばれ!なれたらいいね、その一言を言うても必ず、なれないこともあるのは
わかっておいてね、と付け加えてしまう。
もしも、この時に帰ることができたら、がんばれ!応援してるよ!とだけ言いたいな。
そして、みかんは指揮者になった、私は嬉しかった、小さい頃自分ができなかった事を
この子はやってくれる、そう思った。
でも、それと同時に、当時の私ように憧れても踏み出せない子がいると言うことを
伝えてしまい、周りの子たちの気持ちを考えなさいね、と言ってしまう私が母親として
どうだったのかいまだに、苦しい。